- 日本仏法最初の官寺

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舞楽・聖霊会

舞楽・聖霊会
舞楽とは?
舞楽と呼ばれる日本の伝統的古典音楽と踊りは、1400年以上の歴史を持ち、四天王寺の「聖霊会(しょうりょうえ)」のような宗教的な儀式にて一般的に演じられます。舞楽の音楽、仮面、衣装、所作はアジア大陸に起源があり、それらは仏教とともに日本に伝わりました。聖徳太子(574-622)は、舞楽の普及と定着に寄与され、仏教の儀礼に組み込まれたのです。
舞楽には2つの異なる形式が存在します。「左舞」は主に中国の影響を受け、「右舞」は主に朝鮮半島の影響を受けています。個々の舞踊には、モンゴルやインド、東南アジアやシルクロード周辺の地域からの影響が見られることもあります。仏教とともに伝わった舞踊は、やがて神道や朝廷の儀式にも取り入れられるようになり、後に能や狂言に発展していきました。聖霊会で奉納される天王寺舞楽は、その中核をなす流儀のひとつであり、そのダイナミズムと優雅さから常に称賛されています。

聖霊会とは?
聖徳太子の命日である4月22日には、「聖霊会(しょうりょうえ)」と呼ばれる儀式が行われます。ここでは、豪華な衣装を身にまとった一連の舞踊が大太鼓や伝統楽器の伴奏で披露されます。舞楽の殆どは外国に起源を持つものですが、中には「蘇莫者」のように天王寺独自のスタイルの舞楽もあります。その舞楽では、聖徳太子が山で笛を吹いていると、年老いた猿(実は山の精霊)が笛の音に合わせて踊るというエピソードを描いています。笛の奏者が聖徳太子を演じ、大きな目の黒い仮面と真っ赤な衣装の踊り手が猿を演じます。その他にも「胡蝶(こちょう)」という蝶の舞や、「蘭陵王(らんりょうおう)」という中国の将軍に関する舞など、題材は多岐にわたります。これらの舞踊は、1976年に「聖霊会舞楽」全体が重要無形民俗文化財に指定されました。